ファミリーオフィスとはどのようなものかを解説しています。ファミリーオフィスの業務内容、種類、資産管理会社やプライベートバンクとの違いについても紹介しています。ファミリーオフィスについて調べている方は参考にしてください。
目次
- ファミリーオフィスとは
- 資産管理会社との違い
- プライベートバンクとの違い
- ファミリーオフィスが日本で普及していない理由
- アルケゴス事件とは
- 日本の有名なファミリーオフィス
- ファミリーオフィスの役割
- 財務・税務・法務の管理
- 一族の資産運用
- 事業承継・後継者育成
- 医療サービスの提供
- 暮らしのコンシェルジュ
- 一族の意思決定
- ファミリーオフィスの種類
- シングル・ファミリーオフィス
- マルチ・ファミリーオフィス
- ファミリーオフィスを設立するメリット
- 効率的かつ長期的視点に立った資産運用ができる
- 一族の総意に基づいた事業承継を進められる
- 一族内の個人が持つノウハウや人脈を次世代につなげる
- 一族の信頼関係が強化される
- ファミリーオフィスの注意点・デメリット
- 高額なコストがかかる
- ガバナンスが機能しないと失敗する
- まとめ
ファミリーオフィスとは

ファミリーオフィスとは、一定額以上の資産を持つ富裕層の一族が、金融資産や不動産といった有形資産だけでなく、一族の価値観やビジョン、人脈といった無形資産も含めた資産全般を長期的・包括的に管理し、一族の持続的な繁栄を図るために利用する専門組織です。弁護士、税理士、コンサルタントなどの専門家チームが、一族のニーズに合わせてカスタマイズされた多様なサービスを提供します。
事業利益を追求する一般的な企業とは異なり、ファミリーオフィスは「一族の永続的な成長と発展」を第一に考えます。そのため、目先の利益よりも、一族の価値観や絆を優先することも厭いません。
適切な利益分配や次世代教育を通じて、一族の関係を強固にし、共通のビジョンを育むことが、ファミリーオフィスの重要な役割です。
具体的には、以下のような多岐にわたる項目がサービスの対象となります。
| サービス | 内容 |
|---|---|
| 財務・税務・法務の管理 | ・資産全体の状況の把握 ・最適な税務・法務戦略の立案 |
| 資産運用 | ・一族の長期的な目標に基づき、多様な資産への投資の計画・実行 |
| 事業承継・後継者育成 | ・スムーズな事業承継の支援 ・次世代のリーダー育成 |
| ヘルスケアサービス | ・一族の健康管理や医療体制の構築 |
| コンシェルジュサービス | ・日々の暮らしのサポート ・美術品のコレクション管理 など |
ファミリーオフィスは一族が抱えるあらゆる課題を解決する、一族全体の「司令塔」のような存在といえるでしょう。
ファミリーオフィスのメンバーは、一族だけに限定されるケース、外部の専門家をメンバーに加えるケース、ファミリーオフィス専門のアドバイザリー会社と連携するケースなど、様々です。
ファミリーオフィスと混同されやすい言葉としては、「資産管理会社」や「プライベートバンク」などがあります。
資産管理会社との違い
ファミリーオフィスと混同されがちなのが「資産管理会社」です。資産管理会社とは、株式や不動産といった、一族が保有する有形資産の保有・管理を主な目的として設立される法人をさします。
一方、ファミリーオフィスは、有形資産の管理はもちろんのこと、人脈やノウハウ、一族の歴史といった無形資産も扱います。
税務や法務だけでなく、資産運用、事業承継、そして一族の価値観の醸成まで、より広範な活動を行うのが、ファミリーオフィスの特徴です。単に資産を管理するだけでなく、その資産をどう活用し、将来にどうつなげるかという「戦略」までを担う組織といえるでしょう。
プライベートバンクとの違い
富裕層向けサービスとして知られる「プライベートバンク」も、ファミリーオフィスとは根本的な違いがあります。
プライベートバンクは、クライアントの資産を預かり、主に金融分野における投資運用のアドバイスや金融商品を販売するサービスです。ファミリーオフィスはプライベートバンクの大口顧客ですが、プライベートバンクは、あくまで金融機関であり、提供されるサービスは金融商品に限定されます。また、他の金融機関と競合するため、ファミリーのすべての情報を把握することは困難です。
一方、ファミリーオフィスは、プライベートバンクのような金融機関を活用しながら、一族の資産全体を俯瞰して管理する役割を担います。
特定の金融機関に利益誘導されることなく、真に一族の繁栄に資する選択ができるのが、ファミリーオフィスの最大の強みです。
ファミリーオフィスが日本で普及していない理由

ファミリーオフィスは、富裕層の資産管理に不可欠な存在として世界中に存在しています。これらは、単なる資産管理にとどまらず、社会貢献や新たな事業への投資を通じて、一族の価値観を体現しています。
2019年に公表されたEYの資料によると、世界のファミリーオフィスは、特定の親族のためだけに設立された「シングル・ファミリーオフィス」だけでも、1万社を超えます。その保有資産の合計額は約6兆ドルともいわれ、これは世界のヘッジファンドに匹敵する、あるいは上回る規模です。
世界的に有名なファミリーオフィスとしては、ロックフェラー家が設立した「ロックフェラー・キャピタル・マネジメント」や、ビル・ゲイツ氏が設立した「カスケード・インベストメント」などがあります。
一方、日本ではファミリーオフィスはまだ欧米ほど普及しているとはいえません。
江戸時代の三井家の「大元方」のように、ファミリーオフィスに類似した役割を担っていた歴史や、老舗の商家の番頭制度などはありますが、戦後の財閥解体や、米国の核家族化政策の影響もあって、現代の日本社会には定着しませんでした。
その理由としては、以下の点が考えられます。
- 欧米のビリオネアに比べ、日本の一族が保有する資産規模が小さく、ファミリーオフィス設立の必要性が薄かった
- 古くから、一族の経営や事情に精通した家長やその腹心が、資産管理を一手に担う慣習があった
しかし、近年、伝統的な富裕層一族に加えて、起業やIPOを通じて巨額の資産を手にした新しい世代の富裕層が増加したこともあり、ファミリーオフィスが日本でも注目され始めています。
出典:EY「EY Family Office Guide」
出典:ROCKFELLER CAPITAL MANAGEMENT
出典:CASCADE INVESTMENT GROUP.INC
出典:三井広報委員会「家制を整備し「大元方」設置」
アルケゴス事件とは
ファミリーオフィスが日本で広く知られるようになったきっかけの一つが、2021年に発生した「アルケゴス事件」です。
これは、韓国系アメリカ人のビル・フアン氏が設立したファミリーオフィス「アルケゴス・キャピタル・マネジメント」が、過大なレバレッジをかけた投資に失敗し、巨額の損失を出した金融スキャンダルです。
同社が運用していた資産は約100億ドルと巨額だったため、その破綻は市場全体に大きな動揺を与えました。クレディスイスや野村證券といった大手金融機関は、この事件によってそれぞれ数千億円規模の損失を計上しています。
この事件は、ファミリーオフィスが持つ潜在的なリスク、特にファミリーオフィスによる投資活動への規制の緩さを露呈した出来事でした。
しかし皮肉にも、この一件によって日本では「ファミリーオフィス」という言葉が広く知られるようになり、その仕組みに関心を持つ富裕層が増加しました。
事件後、米国では、ファミリーオフィスへの規制強化を求める声が上がりました。しかし、業界団体や富裕層の利益を代弁する議員らの反対により、今も抜本的な規制は実現していません。
出典:野村ホールディングス「業務遂行の過程で生じた損害に関するお知らせ(開示事項の経過)」
日本の有名なファミリーオフィス
日本のファミリーオフィスの例として、任天堂の創業家である山内一族が設立した「Yamauchi No.10 Family Office」があります。
同社の中興の祖・山内溥氏のレガシーである「独創性」「チャレンジ精神」「先見性」「ユーザー目線の思考」の継承などを理念として掲げ、単なる資産運用にとどまらず、芸術文化活動への助成や、社会貢献性の高いスタートアップ企業への投資を行っています。
一族の価値観を社会に還元し、次世代に引き継いでいくという意味で、まさにファミリーオフィスの本質を体現した取り組みといえるでしょう。
出典:Yamauchi No.10 Family Office
ファミリーオフィスの役割

引用:株式会社ファミリーオフィス・デザイン「ファミリーオフィスとは」
ファミリーオフィスの最大の強みは、多岐にわたる専門家が一つのチームとして機能することです。
一族の資産管理や経営に関わるあらゆる課題を解決するため、例えば、以下のような多様なスペシャリストがメンバーとして携わります。
- アセットマネージャー
- 税理士
- 公認会計士
- 弁護士
- 司法書士
- ファイナンシャルプランナー
- 医師
各分野の専門家が連携することで、個別の課題解決だけでなく、一族全体の総合的な戦略を立案・実行するのが、ファミリーオフィスの役割です。
ファミリーオフィスの具体的な役割について、説明します。
財務・税務・法務の管理
ファミリーオフィスの最も基本的な役割は、一族の資産に関わる財務・税務・法務を一元的に管理することです。
一族のメンバーが個別に保有する資産(国内外の不動産、有価証券、プライベートエクイティなど)の状況をすべて把握し、全体として最適なポートフォリオを構築します。
特に、相続税対策や国際的な税務コンプライアンスなど、複雑化する税務・法務問題に対して、専門家が連携して包括的な対策を提供します。
一族の資産運用
ファミリーオフィスは、単なる資産保全にとどまらず、運用によって資産を増加させることも、重要な役割です。
一族の長期的な目標に基づき、株式、債券、不動産、プライベートエクイティ、ベンチャー投資など、多様な資産への分散投資を計画・実行します。
特定の金融機関に縛られない独立性があるため、本当に価値のある投資先や、一族の価値観に合致する投資先を自由に選べることに加え、一度決めた運用方針も、時代や市場の変化に合わせて柔軟に見直し、持続的な資産の成長を目指します。
事業承継・後継者育成
ファミリーオフィスは、承継計画の策定段階にあたっては、一族の総意に基づき、誰に、いつ、どのように事業や資産を承継するかを計画します。
事業承継において対立が生じる主な原因は、財産の分配といった利益の配分です。
そのため、ファミリーオフィスは、後継者以外の一族メンバーに対する資産分配も、公平かつ合理的に行い、家族間の対立を防ぎます。
ファミリーオフィスが存在することで、事業承継が属人的な感情に左右されず、一族全体の合意に基づいて、スムーズに進められるようになります。
また、後継者育成の段階においては、次世代のメンバーに対し、経営者としての教育や、必要な人脈の引き継ぎを行います。
医療サービスの提供
富裕層にとって、健康は最も重要な無形資産の一つです。そのため、ファミリーオフィスは、一族の健康管理もサポートします。
個々の健康状態に合わせた定期健診の手配や、最適な保険プランの提案を行うほか、万が一の事態に、専門医や高水準の医療サービスを速やかに受けられるよう、医療機関との連携体制を構築することも、ファミリーオフィスの役割です。
その他、メンタルヘルスケアや、フィットネス、栄養指導なども提供し、一族のウェルネス全体をサポートします。
暮らしのコンシェルジュ
ファミリーオフィスは、一族のメンバーの生活の質を向上させるためのコンシェルジュ的な役割も担います。
例えば、以下のような役割を担当します。
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| セキュリティ整備 | 一族の住まいやメンバーの身の安全を守るためのセキュリティ体制を構築する |
| コレクション管理 | 美術品やワインなど、一族が保有するコレクションの管理、鑑定、売買などをサポート |
| イベント手配 | 家族旅行やパーティー、プライベートジェットの手配など |
一族の意思決定
上記の個別のサービスに加え、ファミリーオフィスの最も重要な役割は、一族に関するあらゆる意思決定を統一することです。
家族間の利害調整、関係性の維持、一族としてのビジョンの共有など、有形無形を問わず、一族の「絆」を強めるために存在します。
ファミリーオフィスを通じて、一族の意思決定を行う過程では、様々な意見や感情がぶつかり合うこともあるでしょう。
しかし、このプロセスを経ることで、メンバー全員が「自分たちもこの組織の一員だ」という当事者意識を持つようになり、一族への帰属意識が高まります。結果として、ファミリーオフィスを通じて、一族全体の価値観が統一され、より強固な組織へと成長していきます。
ファミリーオフィスの種類
| 種類 | 一族の 資産規模 | 主なメリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| シングル・ ファミリーオフィス | 数百億円~ | ・プライバシー保護 ・オーダーメイド | ・コストが非常に高額 |
| マルチ・ ファミリーオフィス | 数十億円 | ・多様なサービス ・シングル・ファミリーオフィスより安価 | ・コストが高額 ・サービスが画一的 |
ファミリーオフィスの設立形態や、提供されるサービスは、多岐にわたります。
ここでは、以下の2つの種類について解説します。
- シングル・ファミリーオフィス
- マルチ・ファミリーオフィス
シングル・ファミリーオフィス
シングル・ファミリーオフィスは、一つの富裕層一族が単独で運営する、いわば究極のオーダーメイド型ファミリーオフィスです。一族の特定のニーズに合わせて、すべてのサービスを設計・提供するため、プライバシーが厳格に守られます。
シングル・ファミリーオフィスのメリットは、なんといってもその徹底したプライバシー保護と、一族の価値観を反映した柔軟な運営が可能な点にあります。
例えば、特定の社会貢献活動に重点を置きたい、特定ジャンルの投資に特化したい、といった細かな要望にも応えることが可能です。
しかし、その分、設立・運営には多大な時間と労力がかかり、内部の専門家チームの構築や管理もすべて一族自身が行う必要があります。
設立・運営コストも、非常に高額です。オフィスや専門家の人件費、システム構築費などを合わせると、年間数千万円から数十億円の費用が発生することもあります。
シングル・ファミリーオフィスは、コストとリターンを考慮すると、一般的に数百億円以上の資産規模を持つ一族が設立の対象になるといわれています。
マルチ・ファミリーオフィス
マルチ・ファミリーオフィスは、複数の富裕層一族をクライアントに持つファミリーオフィス専門業者(アドバイザー)によるサービスです。シングル・ファミリーオフィスのように、一族が単独で設立するのではなく、専門業者に委託することで、コストを軽減できます。シングル・ファミリーオフィスを設立するほどの資産規模ではない一族が利用するのが一般的です。
マルチ・ファミリーオフィスでは、専門的なノウハウを持つプロフェッショナル集団を、自前で抱えることなく利用できるため、比較的短期間でサービスを導入できるという利点もあります。また、異なる一族の知見やネットワークを間接的に活用できる可能性も魅力の一つです。
一方で、複数のクライアントを抱えるため、サービスは画一的になりがちで、自由度や個別性は期待できません。そのため、一族独自の価値観や戦略を細かく反映させたい場合には、デメリットとなる可能性があります。
それでも、マルチ・ファミリーオフィスは、数十億円以上の資産規模を持つ一族が、効率的にファミリーオフィスサービスを利用するのに適しています。
ファミリーオフィスを設立するメリット

ファミリーオフィスを設立することで、一族は以下のようなメリットを得られます。
- 効率的かつ長期的視点に立った資産運用ができる
- 一族の総意に基づいた事業承継を進められる
- 一族内の個人が持つノウハウや人脈を次世代につなげる
- 一族の信頼関係が強化される
それぞれについて、説明します。
効率的かつ長期的視点に立った資産運用ができる
ファミリーオフィスは、一族全体の資産を統合して管理するため、効率的かつ巨額の資産運用が可能になります。
また、目先の市場動向に一喜一憂するのではなく、一族の長期的なビジョンに基づいた運用方針を確立できるため、持続的な価値向上を目指した行動をとることが可能です。
一族の総意に基づいた事業承継を進められる
事業承継は、一歩間違えると、一族間の対立や経営の混乱を招きかねません。
しかし、ファミリーオフィスを通じて一族の意思を統一することで、後継者選定や資産分配を感情ではなく、合理的な判断で行うことができます。
ファミリーオフィスを介して、次世代への円滑なバトンタッチを実現し、事業の永続性を確保します。
一族内の個人が持つノウハウや人脈を次世代につなげる
ノウハウや人脈といった属人的な無形資産は、個人の引退や死去とともに失われがちです。
ファミリーオフィスという組織を介することで、これらの貴重な資産を体系的に管理し、次世代へと円滑に引き継げます。
これは、一族の財産を守るだけでなく、一族の競争力を高める上でも非常に重要です。
一族の信頼関係が強化される
ファミリーオフィスは、一族が共通の目標に向かって協力し、意思決定を行う場です。
意思決定を行うにあたっては、様々な利害や感情の調整が必要となるでしょうが、そうした過程を経る中で、メンバー全員に主体的にファミリーオフィスに参加しているという意識が生まれ、一族への帰属意識が高まります。
このプロセスを通じて、メンバー間のコミュニケーションが活性化し、互いの価値観を理解する機会が生まれ、結果として、メンバー全員の絆の強化につながります。
ファミリーオフィスの注意点・デメリット

ファミリーオフィスには多くのメリットがある一方で、デメリットや注意点も存在します。例えば、以下のようなものが考えられます。
- 高額なコストがかかる
- ガバナンスが機能しないと失敗する
高額なコストがかかる
ファミリーオフィスの設立・維持には、多大なコストがかかります。
シングル・ファミリーオフィスであれば、専門家の人件費だけでも年間数千万円から数億円に達することもあります。マルチ・ファミリーオフィスであっても、数百万円の出費は免れません。
そのため、設立する前に、一族の資産規模や目的と照らし合わせ、コストがリターンに見合うかを慎重に検討することが不可欠です。
ガバナンスが機能しないと失敗する
ファミリーオフィスは、単なる資産管理会社ではなく、一族の経営組織です。そのため、永続性を確保するためには、一般企業と同様、強固なガバナンスが不可欠です。
しかし、親族同士という甘えから、ルールを曖昧にしたり、感情的な対立が起こったりすることが少なくありません。
よくある失敗のパターンとしては、相続対策を目的に設立したものの、資産運用の方向性を巡って家族間で対立し、最終的に組織が瓦解してしまうケースがあります。
このような事態を避けるためには、親族だからこそ、ルールを明確に文書化し、必要に応じて外部の専門家を意思決定プロセスに加えることが重要です。客観的な視点を導入することで、感情的な対立を防ぎ、公正な意思決定が可能になります。
なお、ガバナンスを確立するための具体的な方法としては、「家族憲章」の策定が挙げられます。
家族憲章とは
家族憲章(ファミリー・コンスティテューション)は、一族のビジョンや行動規範、意思決定プロセス、資産配分のルールなどを明文化した文書です。
家族憲章には、主に以下のような内容が盛り込まれます。
- 一族の歴史や価値観
- ビジョンと目標
- ガバナンスと意思決定のルール
- 資産管理と分配のルール
- 次世代の教育と育成の方針
家族憲章を策定することにより、世代を超えて一族の共通認識を維持し、将来的な紛争を未然に防ぐことが期待できます。
まとめ

ファミリーオフィスは、多額の資産を持つ一族が、その資産と価値観を世代を超えて引き継いでいくための強力なツールです。単なる資産の管理・運用にとどまらず、事業承継や後継者育成、一族の絆を強める役割まで、多岐にわたるサービスを提供します。
日本ではまだ歴史が浅いものの、属人的な「番頭」に代わる現代的な仕組みとして、今後さらなる普及が期待されています。
一方で、設立には高額なコストや、強固なガバナンスの構築といった課題もあります。
ファミリーオフィスを成功させるためには、一族の長期的なビジョンを明確にし、専門家と連携しながら、自律的で公正な組織運営を目指すことが重要です。
