遺産分割協議書とはどのような書類かを解説しています。遺産分割協議書の作成が必要となるケースや手続き、提出先、作り方なども紹介しています。遺産分割協議書について調べている方は参考にしてください。
目次
- 遺産分割協議書とは
- 遺産分割協議書はいつまでに作成する?
- 遺産分割協議書が必要なケース
- 遺言がなく、法定相続人が2人以上いる場合
- 遺言や法定相続分と異なる遺産分割をする場合
- 名義変更が必要な財産がある場合
- 相続人間のトラブルが想定される場合
- 遺産分割協議書が不要なケース
- 相続人が1人しかいない場合
- 遺言に沿って遺産分割する場合
- 遺産分割協議書を作成しないデメリット
- 相続手続きの長期化と煩雑化
- 後日の相続人トラブルのリスク増大
- 相続税の優遇措置が適用できない
- 遺産分割協議書を作成する4ステップ
- 1. 法定相続人の確定
- 2. 相続財産の調査と財産目録の作成
- 3. 遺産分割協議の実施
- 4. 遺産分割協議書の作成
- 遺産分割協議書の記載事項と書き方
- 題名・被相続人の情報
- 前文
- 不動産
- 預貯金
- 有価証券
- 自動車
- 債務
- 後日判明した財産の扱い
- 後文
- 作成年月日と署名押印
- 遺産分割協議書を作成する際の注意点
- 財産の把握漏れがないようにする
- 遺産分割協議のやり直しは困難
- 相続人全員が協議に参加する
- 遺産分割協議書の作成を専門家に依頼するメリット
- まとめ
遺産分割協議書とは

遺産分割協議書とは、亡くなった人(被相続人)が遺した財産を、共同相続人全員でどのように分け合うかを話し合い、その最終的な合意内容を記録した書面のことです。
この書類の最も重要な役割は、相続開始によって一時的に共有状態となった財産を、相続人ごとの単独所有に確定させ、その後の法的な手続きを可能にすることにあります。
遺産分割協議書には、法律で定められたテンプレートは存在しません。手書きでも、パソコンで作成しても法的には有効です。しかし、法的な効力を完全に発揮し、各種公的手続きに受理されるためには、必ず記載しなければならない必須項目が存在します。
- 被相続人の情報
- 相続人全員が合意した事実
- 相続財産の具体的な内容
- 遺産分割の内容作成年月日と署名・押印
遺産分割協議書はいつまでに作成する?
遺産分割協議書の作成期限は、法律上は定められていません。しかし、協議書を使ったその後の各種手続きには、それぞれ厳格な期限が設けられているため、実質的には期限に間に合うように作成する必要があります。
中でも、特に注意が必要な期限は、相続税の申告期限と、近年義務化された相続登記の期限です。
遺産分割協議書が必要となる主な手続きの提出先としては、例えば以下のようなものが挙げられます。
| 手続き | 提出先 |
|---|---|
| 不動産の名義変更(相続登記) | 法務局 |
| 有価証券の名義変更 | 証券会社 |
| 預貯金の名義変更・解約 | 金融機関 |
| 自動車の名義変更 | 陸運局など |
| 相続税の申告 | 税務署 |
相続税の申告期限
続開始を知った日の翌日から10ヵ月が、相続税の申告期限です。
この期限までに遺産分割が確定していないと、様々な相続税の優遇措置が適用できなくなる可能性があります。
不動産の相続登記(名義変更)
2024年4月1日から、相続により不動産を取得した相続人は、その所有権の取得を知った日から3年以内に、相続登記を申請しなければならなくなりました。
違反した場合は、申請義務者に10万円以下の過料が科される可能性があります。
遺産分割協議書が必要なケース

遺産分割協議書は、すべての相続で作成が必須なわけではありません。
しかし、次のようなケースでは、名義変更や相続税申告手続きを円滑に進めるため、遺産分割協議書が不可欠となります。
- 遺言がなく、法定相続人が2人以上いる場合
- 遺言や法定相続分と異なる遺産分割をする場合
- 名義変更が必要な財産がある場合
- 相続人間のトラブルが想定される場合
以下、それぞれについて、解説します。
遺言がなく、法定相続人が2人以上いる場合
被相続人が有効な遺言書を残していない場合、遺産は民法が定める法定相続分に基づき、相続人全員の共有状態となります。
共有状態のままでは、財産の売却や処分が難しいです。
法定相続分通りに分ける場合であっても、共有状態を解消し、個々の財産を誰が単独で取得するかを明確にするためには、相続人全員による遺産分割協議が必須となり、その結果として遺産分割協議書が必要となります。
遺言や法定相続分と異なる遺産分割をする場合
有効な遺言書があったとしても、相続人全員がその変更内容に合意すれば、遺言の内容や法定相続分とは異なる分割を行うことができます。
例えば、「長男が家業を継ぐため、法定相続分を超えて不動産を取得する」「配偶者の老後の生活資金を確保するため、配偶者が全財産を取得する」といった場合です。
この「全員の合意」を公的に証明し、その後の手続きの根拠とするために、遺産分割協議書を作成する必要があります。遺言書と異なる内容で分割する際は、その旨を協議書に明記することが重要です。
名義変更が必要な財産がある場合
遺産の分け方を確定した後、その財産を実際に取得する人の名義に変更する手続きが必要になります。
特に、不動産の用に登記が必要な財産や預貯金等の名義変更には、遺産分割協議書が必須です。
相続人間のトラブルが想定される場合
相続開始時は円満に話が進んでも、時間が経つにつれて「あの時とは事情が違う」「実は別の財産があったのではないか」といった争いが持ち上がることは、珍しくありません。
遺産分割協議書は、いつ、誰が、何を、どのように取得したかを明確に記載し、全員の実印による合意を証明することで、後日の紛争を防ぎます。
遺産分割協議書が不要なケース

遺産分割協議書の作成が省略できるケースもあります。例えば、次のような場合です。
- 相続人が1人しかいない場合
- 遺言や法定相続分に沿って遺産分割する場合
以下、それぞれについて、解説します。
相続人が1人しかいない場合
被相続人の配偶者や子どもなど、法定相続人が1人しかいない場合(単独相続)、その人がすべての財産を承継することになります。
この場合、話し合う相手がいないため、遺産分割協議そのものが成立せず、遺産分割協議書を作成する必要もありません。
遺言に沿って遺産分割する場合
有効な遺言書があり、相続人全員がその内容に異議なく従い、記載通りに分割する場合、遺産分割協議書は不要です。
また、遺言がなく、相続人が全員合意の上で法定相続分通りに全財産を共有状態のままにしておく、という選択をした場合も、協議書の作成は必須ではありません。しかし、共有状態のままでは、財産の名義変更や売却が極めて困難になるため、実際は避けるべきです。
なお、遺言書がある場合でも、名義変更手続きの際に、遺言書に加えて、全相続人の印鑑証明書を提出するよう求める金融機関もあります。手続きの煩雑さを避けるため、事前に確認しましょう。
遺産分割協議書を作成しないデメリット

遺産分割協議書を作成しなかったこと自体に対して、直接的な法的な罰則やペナルティーが科されることはありません。
しかし、遺産分割協議書を作成しないことで生じる間接的なデメリットや不利益は、計り知れないほど大きいものです。
相続手続きの長期化と煩雑化
遺産分割協議書がない場合、不動産の登記や預貯金の名義変更は、相続人全員の意思確認を個別に行う必要が生じます。
例えば、金融機関は預貯金解約にあたり、協議書がない場合でも全相続人からの署名・実印押印済みの届出書の提出を求めます。協議書が一枚の書面で合意を証明するのに対し、個別の書面を全員に郵送し、返送を待つプロセスは非常に時間と手間がかかります。
不動産登記においても、遺産分割協議書がない状態で登記を進めるのは実務上困難です。
後日の相続人トラブルのリスク増大
合意内容を書面で明確に残さないと、「言った」「言わない」の水掛け論になりやすく、後日、相続人間に深刻なトラブルが勃発する原因となります。
特に、数年後に不動産の価値が大きく変動した場合や、別の相続人が経済的に困窮した場合など、「あの時の分割は不公平だった」という主張が出やすくなり、再度、遺産分割協議のやり直しを求められる事態にもなりかねません。
相続税の優遇措置が適用できない
相続税には、納税者の負担を軽減するための様々な優遇措置があります。しかし、これらの措置は、原則として相続税の申告期限(10ヵ月以内)までに遺産分割が確定していることを要件としています。
もし間に合わない場合は、一旦、優遇措置を適用せずに高額な相続税を納め、後日、協議書が完成してから還付を受けるという手間と負担が生じることになります。
特に代表的な相続税の優遇措置としては、以下の2つが挙げられます。
| 相続税の優遇措置 | 優遇の内容 |
|---|---|
| 配偶者の税額軽減 | 配偶者が取得した財産のうち、法定相続分または1億6,000万円までのいずれか多い金額までは配偶者に相続税はかからない |
| 小規模宅地等の特例 | 被相続人等の居住用や事業用の宅地について、一定の要件を満たす場合には、相続税の課税価格計算上、最大で評価額が80%減額される |
遺産分割協議書を作成する4ステップ

遺産分割協議書を作成するためには、前提として相続人を確定させ、財産を把握しなければなりません。
ここでは、協議書作成に至るまでのステップを、以下の4つに分けて解説します。
- 法定相続人の確定
- 相続財産の調査と財産目録の作成
- 遺産分割協議の実施
- 遺産分割協議書の作成
1. 法定相続人の確定
遺産分割協議は、法定相続人全員が参加し、その全員の合意があって初めて有効になります。
法定相続人を確定させるにあたっては、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍・改製原戸籍を含む)を市区町村役場から収集します。これは、被相続人に認知した子や養子がいる可能性、あるいは前妻との間に子がいる可能性などを網羅的に確認するためです。
なお、このプロセスにおいて、「法定相続情報証明制度」を利用することをおすすめします。同制度は、戸除籍謄本等の束を登記所に提出すれば、相続人に関する「法定相続情報一覧図」の交付を受けられ、様々な相続手続きに利用できるものです。
2. 相続財産の調査と財産目録の作成
不動産の登記簿謄本、預貯金の残高証明書、生命保険の契約書類、有価証券の取引報告書、自動車の車検証、借入金の残高証明書など、あらゆる書類を確認し、プラスの財産とマイナスの財産(債務)の両方を、抜け漏れのないようチェックします。
この際に、不動産や非上場株式など、評価が難しい財産については、相続人全員が納得できる評価額を確定させておくことも、後の協議を円滑に進める上で重要です。また相続税の申告においては適正な評価額を用いる必要があります。
遺産分割協議書に記載漏れがあった場合、その漏れた財産については再度、全相続人による分割協議が必要となります。
3. 遺産分割協議の実施
相続人と財産が確定したら、いよいよ遺産分割協議に入ります。相続人それぞれの希望や感情が絡み合うこともあり、最も時間と労力がかかる部分です。
協議は、全員の意見を聞き、全員が納得する形で合意に至る必要があります。話し合いの結果、法定相続分とは異なる分割内容になっても問題ありませんが、必ず全員の合意が必要です。
もし、相続人の中に、生前に多額の贈与(特別受益)を受けていた人がいたり、被相続人の財産維持・増加に特別の貢献(寄与分)をした人がいたりする場合、その分を考慮して公平な分割案を検討することが、円滑な合意形成の鍵になります。
相続人同士の主張が対立し、話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所による調停の申し立てに進みます。さらに、調停でも解決しない場合は、裁判官が判断を下す審判に移行することになります。
4. 遺産分割協議書の作成
遺産分割協議が成立したら、その内容を、正確に文書化します。。
このプロセスにおける注意点としては、以下のようなものが挙げられます。
- 相続人の住所氏名の不記載や誤記
- 本籍地、住所、死亡年月日など、被相続人の情報が欠けている
- 不動産や預貯金が、登記簿謄本や残高証明書の情報と異なる
- 作成した財産目録上の記載内容と、協議書上の記載内容が一致しない
大きなミスや不備が発覚した場合、協議書全体を作り直し、再度、相続人全員の実印を押印し直す必要が生じます。
そうした失敗を防ぐためには、専門家によるチェックを受けることが最も確実な対策です。
遺産分割協議書の記載事項と書き方

遺産分割協議書には、必ず盛り込むべき基本的な構成要素と記載事項があります。
題名・被相続人の情報
文書の冒頭に、「遺産分割協議書」と明確に記載します。
被相続人の氏名、生年月日、最後の本籍地、最後の住所、死亡年月日を記載します。
これらの情報は、戸籍謄本や住民票の記載と、必ず一致させてください。
前文
協議を行った事実とその前提を記載する導入文です。
以下のような内容を記載し、相続人全員の合意があったという事実を簡潔に示します。
被相続人〇〇の共同相続人である私たち〇〇、〇〇は、本日、その相続財産について協議を行った結果、次のとおり遺産分割することに合意した。
不動産
不動産は、登記簿謄本(登記事項証明書)の記載を、一字一句正確に転記します。住所表記(〇〇丁目〇番地〇)と登記上の地番表記(〇〇番〇)は異なることが多いため、特に注意が必要です。
土地については、所在、地番、地目(宅地、畑など)、地積(面積)を記載します。また、建物については、所在、家屋番号、種類、構造、床面積を記載します。
下記の不動産(土地および建物)は、相続人〇〇が取得する。
所在 〇〇市〇〇町〇番地〇
構造 鉄筋コンクリート造陸屋根8階建
床面積 1階 〇〇㎡
……
預貯金
預貯金は、金融機関名、支店名、預金種別(普通、定期など)、口座番号を明記します。
株式会社〇〇銀行〇〇支店の普通預金(口座番号:12345678)の残高全額は、相続人〇〇が取得し、解約手続きを行う。
有価証券
株式や投資信託などについて、証券会社名(口座開設先)、支店名、口座番号、銘柄名、株数または口数を記載します。
〇〇証券株式会社〇〇支店の特定口座(口座番号:987654)に属する株式会社Aの株式1,000株は、相続人〇〇が取得する。
自動車
自動車を特定するための情報を記載します。登録番号(ナンバー)、車台番号などは、車検証に記載されています。
下記の自動車(登録番号:〇〇〇〇)は、相続人〇〇が取得し、名義変更手続きを行う。
自動車登録番号 品川〇〇〇 あ〇〇〇 車体番号〇〇〇-〇〇〇〇
債務
遺産分割協議書には、プラスの財産だけでなく、借金、ローン、未払い金といったマイナスの財産についても、誰が承継して返済するのかを明確に記載しなければなりません。
注意点として、相続人間で「〇〇さんが債務を承継する」と合意しても、債権者(銀行など)に対しては、その合意を主張できません。債権者から見ると、債務は法定相続分に応じて相続人全員に引き継がれている状態が原則継続するためです。
債権者に承継者を認めさせるには、別途、債権者との免責的債務引受などの合意が必要です。
ただし、相続人間においては、遺産分割協議書により債務承継者が確定したとされ、他の相続人が承継者へ求償できる根拠となります。
後日判明した財産の扱い
遺産分割協議後に、新たな預貯金口座や隠れた不動産など、未記載の財産が判明する可能性を考慮し、あらかじめその取り扱いを決めておく条項です。
主に、以下の3つのいずれかの取り扱いを定めておくことが一般的です。
| 取り扱いの内容 | 遺産分割協議書への記載例 |
|---|---|
| 再度、協議を行う | 本協議書に記載のない後日判明した遺産については、その都度、相続人全員で別途協議する。 |
| 誰が相続するかを 決め打ちする | 本協議書に記載のない後日判明した遺産については、そのすべてを相続人〇〇が取得する。 |
| 法定相続分で分ける | 本協議書に記載のない後日判明した遺産については、法定相続分により分割するものとする。 |
後文
遺産分割協議書が法的に有効に成立したことを示すための、締めの文章です。
本協議書を〇通作成し、相続人各自が署名・実印を押印の上、各々1通を保有する。
作成年月日と署名押印
末尾に、遺産分割協議書が成立した日を記載します。
併せて、相続人全員が自ら住所と氏名を自署し、実印を押印します。
住所は、添付する印鑑証明書の住所と完全に一致させなければなりません。
遺産分割協議書を作成する際の注意点

遺産分割協議書は、一度作成してしまうとやり直しが非常に困難で、不備があれば各種手続きが停滞するリスクがあります。
特に留意しておくべき点として、次のような点が挙げられます。
- 財産の把握漏れがないようにする
- 遺産分割協議書のやり直しは困難
- 相続人全員が協議に参加する
以下、それぞれについて、解説します。
財産の把握漏れがないようにする
被相続人が利用していたネット銀行の口座や、証券会社の特定口座など、紙媒体が残りにくい財産は、見落とされがちです。
被相続人の郵便物、パソコン、スマートフォンのデータを丁寧に確認し、財産目録の作成段階で抜け漏れがないようにすることが、後々のトラブルを防ぐ最大のポイントとなります。
遺産分割協議のやり直しは困難
遺産分割協議は、「気が変わった」「やっぱりあの財産が欲しくなった」といった理由で、一方的に協議を破棄したり、やり直しを求めたりすることは、原則としてできません。
例外的に、民法上の詐欺・強迫があった場合や、合意の前提となった事実(財産の存在など)に重大な誤りがあった場合は、協議の無効や取り消しを主張できる可能性がありますが、裁判所での複雑な手続きに発展しかねません。
なお、相続人全員が改めて合意した場合も、以前の協議を「合意解除」して、改めて分割協議を行うことは可能です。
相続人全員が協議に参加する
相続人の中に認知症などで判断能力を欠く人がいる場合や、未成年者がいる場合は、特別な手続きが必要になります。
例えば、相続人が認知症で判断能力が不十分な場合、その人のために成年後見人を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。後見人が、本人に代わって協議に参加します。
また、未成年者は法律行為を単独で行えないため、親権者が法定代理人として協議に参加します。ただし、母と子のように、未成年者の親権者も相続人である場合は、利益相反を防ぐために、特別代理人を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。
遺産分割協議書の作成を専門家に依頼するメリット

遺産分割協議書の作成は、一見単なる文書作成作業のようですが、その背景には民法、不動産登記法、そして相続税法といった専門的な知識が複雑に絡み合っています。
そのため、正確性を期し、将来的なリスクを回避するためには、専門家のサポートが極めて有効です。
手続きの正確性を確保し、協議書の無効リスクや手続きの差し戻しを回避できるだけでなく、遺産分割案作成の段階から専門家のサポートを受けることで、相続税の特例を最大限活用できるようなアドバイスを受けられます。
さらに、 専門家が第三者として間に入ることで、客観的な視点から公平な分割案が提示され、相続人同士の感情的な対立を防ぎ、円満な解決に資する点も大きなメリットです。
なお、遺産分割協議書の作成にあたって、頼るべき専門家は、相続の内容などによって異なります。以下の表を参考に、頼るべき専門家を見つけるようにしましょう。
| 依頼すべき主なケース | 専門家 | 役割と強み |
|---|---|---|
| ・相続財産が基礎控除額を超える ・複雑な財産の評価が必要 ・事業承継についての検討も必要 | 税理士 | ・相続税の申告 ・財産評価 ・相続税の特例の適用判断 ・税額のシミュレーション |
| ・不動産が主要な財産 ・登記義務化の期限が迫っている | 司法書士 | ・不動産の相続登記手続き ・遺産分割協議書の作成サポート ・戸籍収集 |
| ・相続人間に明確な紛争がある ・紛争が避けられないと予見される | 弁護士 | ・法的なトラブルの解決 ・調停や審判の代理 など |
AGSコンサルティングでは、提携の弁護士・司法書士と連携して、遺産分割協議書の作成をご支援いたします。お気軽にお問い合わせください。
まとめ

遺産分割協議書は、被相続人の財産を次の世代へ円滑かつ法的に引き継ぐ上で、極めて重要な意味を持ちます。
遺産分割協議書を有効にするには、相続人全員の合意、財産の明確な特定が欠かせません。これらに不備があると、相続手続きが停滞し、特に税務上の優遇措置を受けられなくなるという大きな不利益を被る可能性もあります。
相続の初期段階から、専門家の力を借りることで、複雑な手続きをスムーズに進め、将来の相続人間のトラブルを未然に防ぎ、税務上の最適解を得ることが可能となります。円満な相続を実現するため、ぜひ信頼できる専門家に相談し、正確な遺産分割協議書の作成を進めてください。
