【2次公募】 中小企業成長加速化補助金を解説!公募要領やスケジュール、採択率や「100億宣言」の概要を紹介

【2次公募】 中小企業成長加速化補助金を解説!公募要領やスケジュール、採択率や「100億宣言」の概要を紹介

「中小企業成長加速化補助金」とは、どのような補助金か解説しています。2次公募の公募概要やスケジュール、補助対象となる要件である「100億宣言」についても紹介しています。申請手順も解説していますので、「中小企業成長加速化補助金」について調べている方は参考にしてください。

 

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中小企業成長加速化補助金とは

中小企業成長加速化補助金とは

中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円への飛躍的成長を目指す中小企業の設備投資を支援する補助金です。成長志向型の大胆な設備投資を促進し、地方における持続的な賃上げを狙いとしています。

補助上限は5億円で、投資額の2分の1を支援します。工場の新設や生産性向上設備の導入、自動化などへの設備投資を検討する企業にうってつけの補助金といえるでしょう。

大規模成長投資補助金は、例えば以下のような取り組みに活用できます。

  • 工場や物流拠点などの新設や増築
  • イノベーション創出に向けた設備の購入
  • 自動化による革新的な生産性の向上

2024年度補正予算に創設され、2025年5月~6月に1次公募の申請を受け付けました。

2次公募の申請受付は、2026年2月24日(火)~3月26日(木)に行われる予定となっています。

2次公募からの変更点

2次公募からの変更点

2026年2月24日に申請受付を開始する2次公募では、1次公募から、主に以下のような変更が加えられています。

  • 「100億宣言」の公表が必須
  • 賃上げ要件の目標が厳格化
  • 給与額の計算から役員を除外
  • 新たな評価視点の追加
  • 申請締切の時刻が15時に変更

それぞれについて説明します。

「100億宣言」の公表が必須

1次公募では、補助金の申請と併せて、同時進行で「100億宣言」の申請を行うことが認められていました。

しかし2次公募では、この点が厳格化され、補助金の申請時までに、「100億宣言」がポータルサイトに公表されていることが必須要件となっています。

「100億宣言」の公表の手続きには数週間を要するため、早期の取り組みが求められます。

参考:100億企業成長ポータルサイト

賃上げ要件の目標が厳格化

1次公募では、補助事業完了後3年間の「給与支給総額」または「従業員等1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が、補助事業を実施した都道府県それぞれにおける、直近5年間の最低賃金の年平均上昇率以上を上回らなければなりませんでした。実際の目標数値は都道府県によって変わり、最低が東京都の2.8%、最高が徳島県の4.3%でした。

2次公募では、この賃上げ要件の目標が、全国一律の4.5%に変更されています。いずれの都道府県においても上昇率が引き上げられることとなりましたが、特に1次公募時点での目標値が低かった自治体においては、非常に厳しい要件変更といえます。

給与額の計算から役員を除外

1次公募では、「従業員等1人当たり給与支給総額」の計算にあたり、役員も計算対象に含まれていました。

これが2次公募では、「従業員(非常勤含む)」に変わり、役員が対象から外れています。

これにより、経営陣の報酬増額は、賃上げ要件の充足に貢献しないこととなりました。

新たな評価視点の追加

2次公募では、審査項目において、複数の変更が行われています。

まず、1次公募では、賃上げ計画は「波及効果」の項目で評価されていましたが、2次公募では、「経営力」の項目に移動し、より経営戦略との関連性が重視される形となっています。

また、「波及効果」の審査項目に、新たに「健康経営優良法人の認定」と「知的財産の保護や重要技術の流出防止など経済安全保障の確保」が明記され、地域のモデル企業としての姿が、より重視されるようになっています。

申請締切の時刻が15:00に変更

1次公募の締切は17:00(2025年6月9日)でしたが、2次公募は15:00(2026年3月26日)に変更されています。

細かい変更ではありますが、期限間際になって慌てないよう、締切時刻の変更を認識しておきましょう。

中小企業成長加速化補助金の公募要領(2次公募)

対象 

区分 

中小企業 

売上高100億円を目指す企業 

補助金 

通常上限 

5億円 

通常補助率 

1/2 

設備投資等 

必要投資額 

1億円以上 

補助事業期間 

交付決定日から24ヵ月以内 

補助対象経費 

建物費、機械装置費、ソフトウェア費、
外注費、専門家経費
 

賃金要件 

給与支給額や
賃上げ
 

事業終了後3年間の「従業員の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が4.5%以上

最低賃金 

 

期間 

公募要領公開 

2025年12月26日(金)

公募期間 

2026年2月24日(火)

~3月26日(木)15:00

規模 

予算 

1,000億円 

補助件数等 

2026年度末まで3回程度公募 

600社程度 

事業計画書 

40ページ以内 

その他 

補助金返還要件あり
100億宣言」の公表や活動が必要 

中小企業成長加速化補助金(1次公募)の採択率は16.6%

中小企業成長加速化補助金(1次公募)の採択率は16.6%

出典:100億企業成長ポータル「中小企業成長加速化補助金 2次公募 概要資料」

1次公募では、1,270件の応募があり、そのうち211件が採択されました。採択率は16.6%で、倍率は約6.0倍と、極めて狭き門であるといえるでしょう。

申請者全体と採択者の申請内容を比べると、売上高成長率や給与増加率等において、かなり高い水準を求められることが分かります。

一方で、最新決算期の売上高を見ると、申請者全体の平均は40.7億円であるのに対し、採択者では29.5億円と、むしろ100億円企業に遠い規模の企業が多く採択されました。

審査員の感想について

なお、1次公募における審査員の感想も公表されており、そこでは、例えば以下のような点が指摘されています。

いずれも、2次公募への申請にあたって参考になるでしょう。

  • 社長自身の言葉で、様々な質問に対してブレずに答えられているか。
  • 補助金が取れなければ何もしない「補助金ありき」となっていないか。
  • 成長投資と賃上げを持続できる事業のエコシステムが描かれているか。
  • 国が補助金を使って支援する意義は何か。

中小企業成長加速化補助金の補助対象者(応募要件)

中小企業成長加速化補助金の補助対象者(応募要件)

中小企業成長加速化補助金では、補助金を受け取れる対象者や、補助対象となる経費などが規定されています。申請する前に、自社が該当するかどうか、しっかり確認しましょう。

中小企業成長加速化補助金を受け取るためには、以下の5点を満たさなければなりません。

  • 中小企業等経営強化法で定める中小企業者であること
  • 売上高10億円以上100億円未満であること
  • 投資額1億円以上(税抜。外注費・専門家経費を除く補助対象経費分)であること
  • 売上高100億円を目指す「100億宣言」を行い、申請時までに100億宣言ポータルサイトで公表されていること
  • 一定の賃上げ要件等を満たす今後5年程度の事業計画書を策定し、実行すること

中小企業等経営強化法で定める中小企業者とは、資本金または常勤の従業員数が、下の表以下となる事業者を指します。 

業種  資本金  従業員数  

(常勤)  

製造業、建設業、運輸業 、旅行業 3億円  300人  
卸売業  1億円  100人  
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)  5,000万円  100人  
小売業  5,000万円  50人  
ゴム製品製造業(自動車・航空機用タイヤおよびチューブ製造業、工業用ベルト製造業を除く)  3億円  900人  
ソフトウェア業、情報処理サービス業  3億円  300人  
旅館業  5,000万円  200人  
上記以外の業種  3億円  300人  

複数事業者による共同申請コンソーシアム申請」も認められています。

ただし、その場合でも、すべての共同申請者が中小企業者の要件を満たす必要があるほか100億宣言」についても各社がそれぞれ行わなければいけない点に注意が必要です。 

賃上げ要件 

中小企業成長加速化補助金は、賃上げ要件が設けられています。 

具体的には、補助事業完了後3年間の「従業員(非常勤含む)の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が、4.5%を上回らなければなりません。 なお、2次公募では、給与支給総額の計算に当たり、役員が除外された点に留意してください。

中小企業成長加速化補助金を受け取る事業者は、応募申請時に基準率以上の賃上げ目標を掲げ、その目標を従業員に表明の上、達成する必要があります。 

賃上げ要件を満たせなかった場合、天災などやむを得ない事情を除き、未達成率に応じて補助金を返還しなければなりませんので、気を付けてください。 

出典:100億企業成長ポータル「中小企業成長加速化補助金(2次公募) 公募要領」

中小企業成長加速化補助金の補助上限額

中小企業成長加速化補助金の補助上限額

中小企業成長加速化補助金では、投資にかかった費用の2分の1を受け取ることができますが、その上限額は5億円と定められています。

例えば10億円の投資を行ったケースでは、その2分の1に当たる5億円を補助金として受け取れます。

一方で、20億円の投資を行ったケースでは、その2分の1は10億円ですが、補助上限額である5億円までしか受け取れません。

なお、中小企業成長加速化補助金では1億円以上の投資が要件とされているため、活用する際には最低でも約5,000万円の自己負担が必要です。

中小企業成長加速化補助金の補助対象経費

中小企業成長加速化補助金の補助対象経費

中小企業成長加速化補助金の補助対象経費となるのは、以下の支出です。

建物費  専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他事業計画の実施に不可欠と認められる建物の建設、増築、改修、中古建物の取得に要する経費  
機械装置費  ①専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、借用に要する経費  

② ①と一体で行う、改良・修繕、据付け、運搬に要する経費  

ソフトウェア費  ①専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用、クラウドサービス利用に要する経費  

② ①と一体で行う、改良・修繕に要する経費  

外注費  補助事業遂行のために必要な加工や設計、検査等の一部を外注(請負・委託)する場合の経費   
専門家経費  補助事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費   

補助対象経費の精査は、交付申請時に行われます。

D補助金に採択されたとしても、精査の結果次第では、申請時に計上された経費がすべて補助対象になるとは限らない点に注意が必要です。

補助対象となる要件「100億宣言」とは

補助対象となる要件「100億宣言」とは

中小企業成長加速化補助金の要件となっている「100億宣言」とは、中小企業が自ら売上高100億円という高い目標を設定し、それに向けたビジョンや取り組みを自ら宣言した上で、宣言ポータルサイトに公表することを指します。

当初は「売上高100億円を目指す宣言」と呼ばれていましたが、2024年2月に経産省・中小企業庁が、正式名称を「100億宣言」と決定しました。

宣言を行えるのは、売上高10億円~100億円未満の中小企業です。
ここでいう中小企業とは、原則として、中小企業基本法に基づく中小企業者または法人税法に基づく中小法人を指します。

宣言では、主に以下の5つについて記載する必要があります。

  1. 企業概要
  2. 売上高100億円実現の目標と課題
  3. 売上高100億円実現に向けた具体的な措置(取り組み)
  4. 実施体制
  5. 経営者のコミットメント

出典:100億企業成長ポータル「100億宣言 申請要領」

「100億宣言」のメリット

中小企業が「100億宣言」を行うメリットについて、中小企業庁は以下の3点を挙げています。

  • 宣言取得による補助金等の活用
  • 経営者ネットワークへの参加
  • 宣言の公式ロゴマーク使用による自社PR

ここでは、それぞれのメリットについて紹介します。

宣言取得による補助金等の活用

宣言の取得が、補助金の要件であるケースがあります。

例えば、本記事で紹介している中小企業成長加速化補助金は、「100億宣言」が申請にあたっての要件となっています。

宣言をしていない企業は、採択以前に、申請自体ができません。

経営者ネットワークへの参加

売上高100億円は、非常に高い目標であり、達成は容易ではありません。

そこで、経産省は、高い成長意欲を持つ経営者が良質なネットワークに参加し、成長に向けた気付きを得る環境として、地域や業種を超えて宣言企業の経営者をつなぐネットワークの構築を目指しています。

実際に、中小企業庁が各地で経営者ネットワークのイベントをすでに開催しており、2025年10月7日には、東京・千代田区で「100億企業創出シンポジウム」が開催され、100億宣言企業のみが参加できる経営者の交流会が行われました。

同様のイベントは、2026年にも複数開催される予定となっています。

出典:100億企業成長ポータル「100億企業創出シンポジウム」

宣言の公式ロゴマーク使用による自社PR

100宣言の公式ロゴマーク使用による自社PR

「100億宣言」の公式ロゴマークは、数字の「100」と伝説上の生き物である「龍」をモチーフとしています。

人手不足や物価高など、様々な課題に直面しながら、果敢に立ち向かい、挑戦する経営者を、古来より生きる「龍」が飛翔する姿に重ね、「売上高100億円」という高い目標に向けて飛躍していくようにという願いが込められているそうです。

宣言を行った企業は、このロゴマークを名刺などに記載し、自社の取り組みを外部にPRすることが認められています。

出典:中小企業庁「100億宣言」

中小企業成長加速化補助金(2次公募)のスケジュール

2次公募スケジュールは、以下のとおりです。

イベント  

期日  

公募開始  

20251226  

申請受付開始  

2026224  

公募締め切り  

202632615:00  

プレゼン審査 2026年6月22日~7月10日 

採択発表  

20267月下旬以降  

交付決定  

20269月以降 

設備投資開始  

交付決定以降  

設備投資期限  

交付決定から24ヵ月   

(採択発表から26ヵ月) 

なお、3次公募は、2026年夏ごろを目途に実施される予定です。

中小企業成長加速化補助金の申請手順

中小企業成長加速化補助金の申請手順

中小企業成長加速化補助金の申請手順は、おおむね以下の通りです。

  1. GビズIDプライムアカウントを取得する
  2. 「100億宣言」を申請・公表する
  3. 補助金を申請する
  4. 審査を受ける
  5. 交付が決定される

それぞれの手順について解説します。

GビズIDプライムアカウントを取得する

中小企業成長加速化補助金の申請にあたっては、GビズIDプライムアカウントが必要となります。

GビズIDは、1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできるサービスです。

近年では、補助金などを申請するためにアカウントが必要となるケースも多くあります。

GビズIDには、大きく分けて、法人代表者もしくは個人事業主しか取得できない「プライム」と、組織の従業員用のアカウントである「メンバー」、さらに機能制限があるものの簡易的に取得できる「エントリー」の3種類があります。

このうち「プライム」のアカウントを取得するためには、書類審査を受ける必要があり、アカウント発行までは3週間以上を要します。

補助金の公募が開始してから取得手続きを始めても間に合わない可能性があるため、前もってGビズIDプライムのアカウントを取得しておきましょう。

出典:「GビズID」

「100億宣言」を申請・公表する

中小企業成長加速化補助金の要件の1つとして、「100億宣言」を行い、補助金の申請時点までに「100億企業成長ポータル」に公表されていることがあります。

宣言の申請にあたっては、主に以下の事項を記載しなければなりません。

  • 現在の従業員数
  • 現在の売上高
  • 企業理念
  • 「100億宣言」に向けた経営者のメッセージ
  • 目標達成に向けた定量的な目標(期間やプロセス)
  • 目標達成に向けた具体的な措置

例えば、具体的な措置の内容としては、設備投資による生産体制の増強、海外展開、新事業・新分野進出、M&Aによる成長、社内体制の刷新などが考えられます。

参考:100億企業成長ポータル「100億宣言 申請要領」
参考:100億企業成長ポータル「100億宣言 記載例」

補助金を申請する

中小企業成長加速化補助金の2次公募の期間は、2026年2月24日~3月26日となっており、約1ヵ月しかありません。

申請のために必要な各種書類の準備や、GビズIDプライムアカウントの取得、「100億宣言」の公表を行うには、それぞれ相応の時間がかかるため、手を付けられるところから順番に準備を進めておくのが賢明でしょう。

申請にあたっては、事業計画書を作成する必要があり、「経営力」「波及効果」「実現可能性」を盛り込まなければなりません。

それぞれの内容については、次の項目で説明します。

なお、公開されている「100億宣言」の申請記載例では、目標である売上高100億円を達成した後の、数年間の事業計画を盛り込んでいる例も見られます。

補助金の申請にあたっても、100億宣言に盛り込んだ事業期間との一致や、売上高100億円を達成するまでと達成した後の双方について、定性面と定量面の蓋然性の高い計画内容が求められるでしょう。

審査を受ける

中小企業成長加速化補助金の審査は、書面審査とプレゼンテーション審査の2段階で行われます。 

書面審査

1次審査では、申請事業者から提出された事業計画書に基づき、中小企業者に該当するかなどの形式要件がチェックされます。 

また形式基準だけでなく、賃上げを含む計画の効果・実現可能性などについても、定量的な審査が行われます。 

プレゼンテーション審査

2次審査は、地域ブロック単位で審査会が開催されます。 

提出した事業計画を用いて、申請企業の経営者自身が、計画の効果・実現可能性についてプレゼンテーションを行い、外部有識者との質疑応答も行われます。 

経営者以外の役員などが同席して補足説明することが認められており、「金融機関による確認書」が提出されている場合は、金融機関の担当者も同席できます。 

一方で、原則として経営者の出席・説明が必須とされ、経営者の出席がない場合は審査上不利になる可能性があります。 

手元の紙資料やメモの持ち込みはできますが、PC・タブレットの持ち込みや、個別の補足資料の持ち込み・投影は認められません。 

補足説明のために社内の担当者などを同席させることに加えて、経営者自身が事業計画を十分に理解した上で、トークスクリプトを用意し、手元のメモなどに基づいて理路整然と話すことが重要です。 

また、事業計画に盛り込まれた数値目標について、根拠を示せるよう準備していきましょう。

なお、2次公募から、外部コンサルティング会社等の関係者が「経営顧問」などの形で同席することが認められない旨が明記されている点に留意してください。

中小企業成長加速化補助金の審査基準

経営力 企業の成長性、賃上げ、他社との差別化など 
波及効果 域内仕入れ、下請取引先に対する姿勢など 
実現可能性 資金計画、金融機関の対応、スケジュールなど 

補助金の採択を受けるためには、審査を通過しなければなりません。審査基準については、上記の「経営力」「波及効果」「実現可能性」の3点を重視するとされています。

例えば、経営力では、経営者のビジョンやシナリオが明確か、経営戦略上の補助事業の位置付けを踏まえて飛躍的な成長につながることが見込まれるか、利益を従業員へ還元する計画が妥当かつ持続的か、などが重視されます。

その他、外部・内部環境の認識(市場や顧客動向、自社の強み・弱み、経営資源などの状況)を踏まえた事業戦略となっているか、それが売上高成長率、付加価値増加率、売上高投資比率などの数字に表れているかが見られます。

また、波及効果では、産業競争力の強化、イノベーションの創出、地域資源の活用、サプライチェーンへの効果など波及効果が見込まれるか、が重視されます。

その他、適切な取引姿勢、経済安全保障の確保、女性が活躍しやすい職場環境、BCPへの取り組み状況が、地域未来牽引企業や健康経営優良法人、パートナーシップ構築宣言などに表れているかが見られます。

最後に、実現可能性では、迅速に投資を実行できる財務状況や組織体制が整っているか、金融機関などのコミットメントが得られているか、が重視されます。これらのポイントは、ローカルベンチマークや金融機関の審査への同席などによって判断されます。

現在の売上高による有利不利はない 

補助金の対象企業が「売上高10億円以上100億円未満」と広く設定されていることから、売上高100億円に至るまでの難易度も、企業によって差があることが想定されます。 

ただし審査においては、売上高20億円の企業に比べて70億円の企業が有利ということはなく、それぞれの成長余力に応じた数値目標が設定されているか、目標を具現化するための事業戦略が構築されているかが、規模にかかわらず等しく審査されます。 

交付が決定される

審査を通過して交付が決定したら、申請した補助事業をスタートさせます。設備投資などを行って補助額が確定次第、事務局に請求を行い、実際に補助金を受け取るという流れです。

補助事業の実施期間は、交付決定日から24ヵ月以内です。

補助事業が終了した際には、事業化状況報告および知的財産等報告をしなければなりません。

申請時に記載した売上高などの数値目標が未達だからといって即座に補助金の返還を求められることはありません。

とはいえ、記載した事業計画との著しい乖離がみられるといった悪質なケースでは、返還義務が生じる可能性はゼロではないでしょう。

一方で、補助金の要件として定められている、賃上げ目標が未達の場合、補助金の返還を求められる場合がありますので留意してください。

まとめ

【2025】中小企業成長加速化補助金とは?概要や要件についてわかりやすく解説【1次公募】

中小企業成長加速化補助金は、設備投資などに最大5億円を支援する、中小企業向けの補助金です。

補助金を得るためには、売上高100億円を目指す「100億宣言」を行い、目標達成に向けた計画書を作成・提出しなければなりません。

準備には時間がかかるため、手を付けられるところから早期に着手し、専門家の力を借りて採択を目指しましょう。

なお、AGSコンサルティングでは、「中小企業成長加速化補助金」の申請をご支援いたします。制度の詳細や貴社での活用イメージについて、専門のコンサルタントが個別にご相談を承ります。少しでもご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。

監修者

  • 正井 健司

    株式会社AGSコンサルティング
    AGS補助金事務局 部長

    正井 健司

    2019年9月、AGSコンサルティングへ出向期間を経て入社。前職はメガバンクに30年勤務、最終職歴は審査部門。

    現在、ビジネスコンサルティング企画部長。専門分野は金融機関からの資金調達支援に従事。

    入社後、コロナ禍における中堅・中小企業向け補助金支援業務の立上げに伴い、事務局責任者に就任。

    事業再構築補助金での支援実績は約110社。採択率は約65%と税務・会計系コンサル業では最上位クラス。