概要
「Goodな発想で、世界をHappyに。」をミッションに、医療・介護・福祉に特化した人材サービスと、健康管理アプリを活用したヘルスケアサービスを展開している株式会社グッピーズ。同社の2022年9月の東証グロース市場上場をサポートしたのが、AGSのIPOコンサルティングだった。
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清水瞬 氏
株式会社グッピーズ
取締役 管理本部長/CFO -
伊良皆教弘 氏
株式会社グッピーズ
管理本部 経理総務部 部長
依頼前の課題と、AGSのIPOコンサルティング導入のきっかけ
社内のリソース不足からAGSにサポートを依頼
グッピーズがIPO準備を本格化させた2019年当時、管理部門には担当者が2~3人しかおらず、社内のリソース不足に直面していたという。当時、管理部門本部長としてIPO準備の実務全般を担当したグッピーズの伊良皆教弘氏(現・経理総務部長)は、このように振り返る。
「それまでは社内規程の整備などを、人数が少ない中で行っていました。はじめのうちはボリュームが少なく、何とかこなせていたのですが、上場直前々々期であるN-3期を過ぎたあたりから、社内担当者の対応だけでは徐々に手が回らなくなってきていました」(伊良皆氏)
そんな中、グッピーズ管理部門担当者の高負荷を目にした銀行担当者により、AGSを紹介された。AGSのIPO支援実績については認知していたものの、実際にサポート依頼を決定するに至った理由はそれだけではなかった。
「コンサルティング会社とは数社会いましたが、最も親しみを感じられて、具体的な提案をいただけたのがAGSさんでした」(伊良皆氏)
AGSの支援内容と成果
通常の約1/3の期間で仕上がった各種説明資料
AGSにサポート依頼を決定したグッピーズだったが、当時すでに、各種説明資料作成とJ-SOX文書化の期限が迫っていた。そうした状況で、実際の支援は相談段階で提示されていた提案を超えるものだったと伊良皆氏は語る。
「通常、3~4ヵ月かかるであろう各種説明資料作成ですが、驚くことに1ヵ月程度で仕上がりました。タイムラインが非常に短い中、結果的にスケジュールは全く遅延することなく、各種説明資料作成とJ-SOX文書化を達成できました。無理を聞いていただいたのだと思いますが、本当にありがたかったです」(伊良皆氏)
ほとんど指摘の入らなかった高精度の審査書類
様々なAGSの支援の中でも、特に印象に残っているものとしてグッピーズ担当者が声をそろえて挙げたのが、各種審査書類のレビューだ。2020年1月にグッピーズへ参画し、その後、管理部門本部長を引き継いでIPO対応を牽引した清水瞬氏は、このように語る。
「AGSさんからサポートを受けたすべての業務に感謝をしていますが、一番印象に残っているのが審査書類のレビューです。AGSさんの経験が豊富で、審査の場面ではAGSさんの知見に頼る部分も非常に多かったです」(清水氏)
近年、厳格化しているといわれる上場審査においても、AGSの支援は手堅かった。グッピーズへの回答は必ず翌営業日に返ってくるなど、対応の迅速さが顕著だったという。
「常にスピード感を持って対応いただきました。通常、上場審査における審査書類は提出期限日の最終受付時刻ギリギリに提出するケースが多いかと思いますが、当社の場合、AGSさんのサポートがあったおかげで、書類提出期限の2営業日前に提出が完了したほどです。また、早かっただけでなく、東証審査についてはほとんどコメントがつかなかったほどの高クオリティでした」(清水氏)
社内コミュニケーションまで支援を受けた内部統制構築
内部統制の構築は、上場を控える企業にとって避けては通れないプロセスである。グッピーズにおける内部統制構築も、社内ステークホルダーとの調整もあり、簡単には進まなかったというが、ここでもAGSが支援を行った。
「内部統制の構築というと、教科書事例的なものという印象でした。しかし実際に着手すると、どう作ってどう運用していくか、形式的なものではなく、社内に落とし込むための旗振り役がとにかく必要でした。AGSさんには、社内体制や運用のフローチャートを作るところから支援いただきましたが、そればかりでなく、当社と会議を重ねることで、『何が必要なのか、何をすべきなのか』という点の社内関係者への周知もサポートいただきました。内部だけで対応すると、各部門担当者同士の思いがぶつかり合い、なかなか前に進まないこともあります。しかし、外部専門家であるAGSさんに仕切っていただくことで、説得力も増し、皆が納得して前に進むことができました」(清水氏)
今後の支援
IPO後も内部監査運用支援を継続
IPO準備段階当時、グッピーズ管理本部の内部監査体制は構築されていなかった。結果として管理本部内部の自己監査になってしまっていたものの、社内での対応改善は難しかったと、伊良皆氏は振り返る。
「1つの案として、事業部側で管理本部の監査を対応することも考えられます。しかし、監査に必要となる会計・法律まわりの知識を兼ね備えたリソースはなく、外部専門家に依頼をする必要性がありました」(伊良皆氏)
グッピーズはAGSの支援を受け、2022年9月30日に東証グロース市場へ上場した。今後もIPOコンサルティングの枠を超えて、AGSへの支援依頼は続くという。
「現在、社員は78名程度で、独立した内部監査部門は設置していません。IPOは果たしましたが、今後も社員数が一定規模になるまでは、管理部門の内部監査運用についてAGSさんに支援していただく予定です」(伊良皆氏)
「今後、当社の成長にともなって、M&Aなどの話も出てくるかもしれません。これまではIPOに集中していましたが、今後も成長段階に合わせて、引き続き相談させていただきたく思っています」(清水氏)
IPOコンサルティング担当者からのメッセージ
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グッピーズ様のIPOプロジェクトでは、とにかく迅速に対応させていただくことを常に心がけていましたが、スムーズな対応が実現できた要因はそれだけではありません。グッピーズ様側の対応が非常に早かったことも、遅延なくIPOを達成できた大きな理由です。 IPO支援サービスが入口とはなりましたが、今後は内部監査運用支援を継続するほか、グッピーズ様の成長フェーズに合わせて、継続的に支援させていただきたいと思っています。
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株式会社AGSコンサルティング テクニカルマネージャー
湯山 正洋
お客様プロフィール
株式会社グッピーズ
設立: 2000年9月
事業概要
●医療・介護・福祉に特化した人材サービス、健康管理アプリを活用したヘルスケアサービス資本金 407,390,900円(2022年11月末時点)