• M&A

会社・事業の買収について(M&A)

会社・事業を買収するということは?

会社・事業を買収するという事は、設備投資と同じ効果若しくはそれ以上の効果をもたらす可能性があると言われております。いずれの場合においても事業を拡大するという点では同じですが、効率性という観点では、特に新しい地域での事業展開を行う場合や新しい領域での事業展開を行う場合においては大きく異なる結果となる可能性があります。

新しい地域での事業展開を行う為の「設備投資」としては、事業所の確保、設備導入が必要であり、また、事業展開の為の従業員の雇用、新規顧客獲得の為の営業活動等も必要となります。また、新しい領域での事業展開を行う際の「設備投資」としては、設備投入が必要であり、また、事業ノウハウの習得、従業員の雇用、新規顧客獲得の為の営業活動等も必要となります。

一方、新しい地域での事業展開行う為の「会社・事業の買収」としては、既にその地域で展開している会社・事業を買収(事業に関する従業員及び取引先を含む)する為、買収後において直ちに事業展開が可能になると考えられます。また、新しい領域での事業展開を行う際の「会社・事業の買収」においても、事業ノウハウ・従業員・設備・既存顧客を全て引き継いだ状態となりますので、会社・事業の買収後において直ちに事業展開が可能になると考えられます。

経済環境が刻一刻と激変する中においては、如何にして「時間」を短縮した事業展開を行う事ができるかどうかが優勝劣敗を左右すると言っても過言ではないのが現状であると考えます。会社・事業の買収(M&A)は、「時間」を「お金」で買うという表現がなされるのも、会社・事業の買収と設備投資が似たようなものであっても「時間」という観点においては大きく異なる結果となる可能性があるという事を物語っていると考えます。

買収を成功に導くために

会社・事業の買収を成功に導くためには、「買収しなければよかった」と後悔する事がないように、会社・事業の買収を行う上でのリスクを把握し、そのリスクを極力少なくする事が必要であると考えます。

会社・事業の買収を行う上でリスクとなりうる可能性がある内容の一例

●買収した会社において存在している見えない債務(債務保証・係争案件等)
●買収した会社・事業における資産が抱えている含み損
●買収した会社・事業が保有している(すべき)権利・許認可の内容
●買収した会社・事業から提示された事業計画

会社・事業の買収を行う際には、公認会計士・弁護士等に財務・法務調査(デューディリジェンス)を実施してもらう事によって上記記載の内容について調べてもらう事でリスクの把握が可能となります。また、リスクを極力少なくする為には、株式譲渡契約書・事業譲渡契約書等の契約書類等において言及する事はもちろんの事、会社・事業の買収における価格についてもリスクを把握した上で合理的な価格での交渉をしていく事が必要になると考えます。

また、買収後において自社の事業とどのような連携を実施していくのか等の買収後のイメージ(事業イメージ、財務イメージ等)を明確に描いた上で進めていく事が肝要であると考えます。

買収候補先を見つけるために

会社・事業の買収をする為には、どのような会社・事業を買収したいかのイメージをできる限り明確にする事が必要と考えます。

●候補先の事業内容
●候補先の本拠地・事業展開のエリア
●候補先の売上規模、利益規模、資産規模
●候補先の従業員数等

また、買収資金の許容額についても予め決めておくことが必要と考えます。数年前までは、会社・事業を譲渡する事について後ろめたい気持ちが先行し、なかなかそのような意思を表に出す方は比較的少ない状況でしたが、最近においては、会社・事業の譲渡という選択肢が、後継者問題の解決や事業の選択と集中等を実現する上での有効なものとして浸透してきている状況になりつつある為、買収候補先を見つける事が容易。

その際にも、上記のように、より具体的なイメージを持っていればいる程ターゲットが明確になりますので、情報が入ってくる可能性が高くなると考えます。